インタビュー:2026年08月
経営者インタビュー株式会社大菅工業
カラフルな重機に込めた、創業50年以上の信頼と誇り。重機とダンプで地域の基盤をつくる、株式会社大菅工業。「社員を、そしてその家族を守ることが、社長としての一番大きな役目だと思っています」
| 企業名 | 株式会社大菅工業 |
|---|---|
| 住所 |
501-0118 岐阜県岐阜市18 江崎古川20−12 |
| 電話 | 058-252-1123 |
| FAX | 058-252-1120 |
| 社員数 | 36 名 |
|---|---|
| 主な業種 | 重機土工 |
地域の暮らしを支える、土工事の仕事
株式会社大菅工業は、どのような仕事をしている会社ですか?
重機やダンプを使い、土を削り、運び、埋める仕事をしています。ダムや河川の堤防、道路、トンネル工事に伴う土砂の運搬、土地の造成など、工事の一番初めに地盤や基礎のベースをつくる仕事です。完成後には見えなくなる部分も多いのですが、ここがしっかりしていなければ、その上につくられるものを支えることはできません。 設計上の数量と実際の現場には、どうしても差が出ます。地形や土の状態を見ながら段取りを組み、重機を細かく操作して、狙った高さに一度できれいに仕上げられたときは気持ちがいいですね。経験を重ねるほど技術の奥深さを感じられる仕事だと思います。
岐阜のランドマークとインフラに残る仕事
これまで、どのような工事に携わってきましたか?
岐阜市役所の新庁舎や岐阜県県民ふれあい会館、ぎふ清流文化プラザ(旧未来会館)、じゅうろくプラザや土岐プレミアム・アウトレットなど、地域を代表する施設の工事に携わってきました。高速道路では、東海北陸自動車道の工事にも携わっています。 私が社長になってからは、東海環状自動車道のトンネル工事や大規模な造成工事などが印象に残っています。土工事は、災害が起きたときにも重機やダンプが真っ先に必要とされます。自分たちの仕事が道路や堤防をつくり、地域の安全や便利な暮らしにつながっている。それが建設業の大きなやりがいです。
カラフルな重機は、大菅工業の看板
カラフルな重機やダンプには、どのような意味があるのですか?
始めたのは先代です。もともとは「遠くからでも、どこにいるかすぐ分かるように」という発想でした。一般的な黄色やオレンジとは違うので、現場でも道路でも、とにかく目立ちます。今では地域の方や取引先からも、「大菅工業のダンプが走っている」「あの現場に入っている」とすぐ気づいていただけるようになりました。 目立つということは、常に見られているということでもあります。運転の仕方や現場での振る舞い、仕事の仕上がりまで、すべてが会社の評価につながります。カラフルな重機は、単なるデザインではなく、大菅工業の看板を背負って仕事をするという意識を持たせてくれる存在です。
「大菅工業なら」と言われる信頼を積み重ねる
仕事をするうえで、特に大切にしていることは何ですか?
一番大切にしているのは、取引先やお客様との信頼関係です。先代から受け継いだのは、一度築いたご縁を大切にし、相手と誠実に向き合い続ける姿勢です。意見が異なる場面でも関係を遠ざけるのではなく、自ら足を運び、話を重ねながら相手を理解するよう努めてきました。苦手だと感じる相手ほど丁寧に向き合う。そうした日々の積み重ねが、長く続く信頼関係につながっていると思います。信頼を築くには長い時間がかかりますが、失うのは一瞬です。だからこそ、仕事をきれいに仕上げることはもちろん、事故を起こさないことも社員に繰り返し伝えています。「大菅工業なら間違いなくやってくれる」と思っていただけることが、価格だけではない会社の強みだと考えています。
天候に左右されない安心を、社員と家族へ
白木社長が就任してから、働く環境をどのように変えてきましたか?
以前の給与は日給制でしたが、私が社長になってから完全月給制へ変更しました。建設の仕事は天候に左右されることがあります。雨で現場が動かない日があっても、毎月の収入を安定させ、社員が安心して生活できる会社にしたいと考えたからです。 賞与も夏・冬の年2回、会社が厳しい時期も支給してきました。社員本人だけでなく、朝早くから弁当をつくるなど、毎日の仕事を支えてくれている家族への感謝も込めています。社員とその家族を守ることが、社長としての一番大きな役目だと思っています。
社長も現場に足を運ぶ、フラットな職場
職場の雰囲気や、社員との関わり方を教えてください。
私はできるだけ現場へ足を運び、社員の話を聞くようにしています。差し入れを持って現場へ行き、仕事の状況だけでなく、困っていることや人間関係についても話します。社長と社員というより、同じ現場を支える仲間に近い、フラットで話しやすい関係をつくりたいと思っています。現場では、ショベルカーなどの建設機械を操作する重機オペレーターや、土砂を運ぶダンプ運転手など、役割の異なる社員が協力しなければ仕事は進みません。どれだけ技術があっても、周囲への配慮がなければ、チームとして良い仕事はできないと考えています。新しく入った方も安心して働けるよう、一人ひとりが気持ちよく働き、チームとして力を発揮できる環境を大切にしています。
自ら学ぶ人は技術者になれる
どのような方が活躍できますか?
最初から上手にできる人はいません。現場で先輩の仕事を見て、実際にやってみて、少しずつ覚えていくことになります。大切なのは、指示された作業だけで終わらず、「どうすればもっときれいに、効率よくできるか」を自分で考えることです。 伸びる人は、仕事が終わったあとも分からないことを先輩に聞いたり、上手な人の操作を見て試したりしています。重機の操作は、経験を積むほど仕上がりに差が出る専門技術です。やる気と負けん気を持ち、自分から学びにいける方であれば、技術を身につけて長く活躍できると思います。
次の50年を一緒につくる仲間を待っている
これから入社する方に、どのようなことを期待していますか?
明るく、仕事に対する自分なりの考えや誇りを持っている方に来てほしいですね。ただ、自分のやり方だけを押し通すのではなく、現場監督や取引先、周囲の社員と話し合い、必要なところでは柔軟に調整できることも大切です。 会社はこれから次の世代へバトンを渡していきます。規模をむやみに大きくするのではなく、安定して利益を出し、社員と家族を守りながら、地域や取引先から必要とされ続ける会社にしたい。自分の仕事だけでなく、現場全体や仲間のことまで広い目で見て、次の大菅工業を一緒につくってくれる方を待っています。
取材を終えて
目立つ色に塗られた重機には、仕事への責任と会社の誇りが込められていました。完全月給制や賞与の支給に表れているのは、社員だけでなく、その生活を支える家族まで守りたいという思いです。地域の基盤をつくる仕事に誇りを持ち、自ら考えながら技術を磨きたい方にとって、大菅工業は長く働きながら成長を目指せる会社ではないでしょうか。